7月下旬、都内スタジオにて「侘びとエロスのお稽古」の収録が行われました。
収録当日。続々とスタジオに集まられるキャストの方々。
少人数ということもあり、皆さん和やかに談笑しつつ収録が開始されるのを待たれます。
準備が整ったところで、キャスト全員の紹介が行われ、収録へ。
本作品ではお茶の作法や専門用語が出てくるため、念入りに言葉のイントネーションや動き等を確認していきます。
続いてテスト収録へ。数シーンを演じていきながらそれぞれのキャラクターの設定を行います。
宮瀬聡維役の梶裕貴さん。
可愛らしい雰囲気や聡維の持つ真面目さ、素直さを前面に出して演じてくさいました。
溌剌とした様子がまさに聡維そのもの!また、プロデューサーから、聡維の妄想シーンでは、
自分の中で作りだした世界を存分に楽しんでいる様子をもっと押し出していこうとのアドバイスが。
物語の面白さの一つでもある聡維の妄想シーンを引き立たせるため、シリアスとコミカルを織り交ぜつつ、
日常部分と妄想部分にメリハリをつけてほしいとの要望が伝えられました。
久野芳一役の遊佐浩二さん。
茶道の先生ということで、優雅で優しげな雰囲気と久野の持つ滲みでる色気を意識して演じてくださいました。
落ち着いた声音の中にもどことなく艶のある雰囲気がかっこいいです!
第一声からスタッフ一同イメージ通りということで、そのまま進んで頂くことになりました。
また、その他の各キャラクターの的確なイメージや要望などもキャストの皆さんに伝えられ、キャラクター設定が終了しました。
テストが終わるといよいよ本番です。
物語は聡維の妄想シーンから始まります。想像力豊かで、ついいろんなことに妄想を膨らませてしまう聡維。
素直で男らしさには程遠い印象の聡維ですが、自身のことを“攻め”と認識しているのです。
考えていることや言葉は男前なのに、梶さんの声と相まって、思っていることとは逆に可愛らしい印象を受けます。
そのギャップに冒頭から笑いがこみあげます。
妄想ではたくさんの相手を翻弄させている聡維ですが、実はまだ童貞…。
モテるために自分を磨こうと茶道教室に通いはじめるのですが――。
稽古初日。一瞬にして久野の姿に見惚れる聡維。遊佐さんがしっとりと、優美さや上品さを前面に押し出して久野を演じられます。
その優しげな声色はうっとりするほどに素敵です。
お茶の作法を教えるシーンでは、茶道の凛とした雰囲気を意識してキャストの皆さんに演じていただきました。
間や速度で緊張感や静けさを表現される遊佐さん。巧みな演技はさすがの一言です!
指導の場面では、アドリブを入れつつ、まるで本当の茶道の先生のように、戸惑う生徒役の方々に指南していらっしゃいました。
遊佐さんの細やかな演技でとても素敵なシーンに仕上がっています。
また、久野の指導通りに生徒達がお茶を飲むシーンでは、皆さん実際に水を飲み、リアルな臨場感を出してくださっています。
茶道独特の音を立てて飲みきるというSEを出すために、本番前から何度も練習される梶さん。
収録が終わると「お腹がたぷたぷです…」とおっしゃられていました(笑)
稽古後、雑談をする久野と聡維。
自分の茶名が耳なし芳一と同じといわれることにトラウマを持つ久野に、聡維は無邪気にそのことを指摘するのですが…
優しく穏やかな久野が一変し、顔は笑っているのに目は笑っていない様子を声だけで表現される遊佐さん。
表面上では笑みを浮かべているのに怒りを含ませた物言いは本当に怖いです…。
久野の怒りオーラを感じ取り、あわあわとあせる聡維。
素直で無邪気だったかと思うと、青くなったり赤くなったり。また妄想シーンでは、果てしない欲望を渦巻かせていたり…。
とにかく表情豊かな聡維を、梶さんが色鮮やかに、生き生きと演じてくださっています。
躍動感たっぷりの聡維をお楽しみください。
真剣に茶道に取り組もうと、購入した道具を見てもらうため、久野の家に向かった聡維。
そこで見たのは別人のような久野の姿で――。
優雅で品のある久野から一変…素の顔を見せる久野。荒い口調と男らしい雰囲気は本当に驚きです。
ドスをきかせたり、勢いよくまくし立てたりしながら演じられる遊佐さん。
久野本来の、意地悪そうな雰囲気がたーっぷり、その二面性の演じ分けは必聴です!
久野のあまりの豹変っぷりに混乱する聡維。暴君のようにふるまう久野の姿を見た聡維のあわってっぷり、
おびえっぷりを梶さんが声を震わせて演じられます。
これまでの上品な久野先生はどこへやら、がらっぱちな雰囲気で演じられる遊佐さんと、
そんな驚愕の姿に激しく震える聡維役の梶さんのやりとりはテンポがよく、
どことなくコミカルで、とても面白いシーンに仕上がっています。
久野の裏の顔を知ってしまった聡維は、誰にもばらさないということを証明するため、茶席にでる約束をするはめに…。
スクールだけでなく、久野の家でも作法を勉強することになったのですが――。
素の顔を隠す必要がなくなった後の久野は、砕けた口調とリラックスした雰囲気で。
お茶を教えている時は、緊張感や静けさを意識させ、セリフの中に優しさやきりっとした“先生”としての雰囲気を滲ませて。
素の顔と先生としての表の顔。真逆な久野の性格を一瞬で演じ分けてくださる遊佐さん。お見事です!
優雅で上品な先生と、意地悪でがさつなところもある本来の久野の二面性に、振り回される聡維。
裏の顔を知ってもなお久野にどんどん惹かれていきます。
自分の素顔を知っても、それでもまっすぐ自分を見つめてくれる聡維に、久野の心も…。
そんな聡維に、久野はもし茶席で自分の役割をこなせたら「ご褒美にエロいことをしてやる」と告げるのですが…
久野のどきっとする台詞を、遊佐さんが甘さ満点、色気たっぷりに囁かれます。
その破壊力には、聡維だけでなく、聞いているこちらもどきどきさせられること間違いなしです!
アダルトな雰囲気たっぷりの久野に翻弄される聡維。きわどいセリフを囁かれ、真っ赤になったり言葉が出ない聡維がなんともかわいいです。
動揺したり、興奮したり、何でも顔に出てしまう聡維の素直さを、梶さんが感情豊かに表現して下さっています。
物語の随所にちりばめられた聡維のモノローグでは、久野に恋する高揚感や胸の高鳴りが伝わってきて、
聞いているこちらも思わず一緒に動揺させられたり、一途な聡維を応援したくなったり、思わずクスっと笑いがこみあげたり…。
どこをとっても聞きどころ満載です!
梶さん演じられる聡維のまっすぐさや気持ちの揺れを、ぜひご堪能下さい。
聡維は無事に茶会を成功させ、久野にご褒美をもらうことができるのか?
そして二人はいったいどうなるのか?
ぜひドラマCDを聞いてお確かめ下さいね!
また、余談ですが…
作中に聡維と久野がマーボー豆腐を食べる部分があるのですが、
遊佐さん |
「マーボー豆腐…。豆腐感を出した方がいいよね?(笑)」 |
P |
「豆腐感は出していこうよ!」 |
梶さん |
「(笑)」 |
と、細かい部分まで熱心に打ち合わせをされる姿が印象的でした(笑)
そして、肌を重ねるシーンでは初めて結ばれる場面、仲直り後のラブラブ場面…どれも聞いているこちらが恥ずかしくなるようなシーンに仕上がっています。
攻めるつもりが組み敷かれパニックになる聡維、体と言葉で攻め立てるちょっぴり(?)Sっぽい久野…濃厚な二人のシーンにスタッフ一同赤面しっぱなしでした(笑)
また、聡維が久野を攻める場面も!(もちろん、聡維の妄想世界での出来事ですが・笑)
こちらの妄想部分では、久野を攻めている聡維がいつの間にか入れ替わり、逆に久野が聡維を攻めている…という場面なのですが、
難しい入れ替わりもなんのその!息ぴったりのお二人の演技は是非お聞きください!
以上、キャストの皆さん方の熱演により収録は順調に進み、無事本編が終了となりました。
そして、購入特典の「梶さんと遊佐さんによるフリートーク」では、キャラクターについて、子供の頃の習い事、
お二人が語るお互いのギャップなど、盛りだくさんの内容となっております。
内容は手に入れてくださった皆様のお楽しみなのですが、ちょっぴりお話しますと――
梶さんは男らしく逞しい○○を持っている…。遊佐さんが通っていた音楽教室で不思議な出来事が…。
などなど、笑いの絶えないお二人のトークは必聴です!皆さんぜひぜひ手に入れて下さいね。
花川戸先生の書かれた魅力的なキャラクターを音で表現できるように、拘りに拘った収録は無事終了となりました。
長時間の収録でお疲れにもかかわらず、「お疲れ様でした~」とにこやかにスタジオを後にされたキャストの皆さん方。
本当にお疲れ様でした!
9月28日発売、「侘びとエロスのお稽古」。皆さんぜひお楽しみください!!
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