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Recording Report

不条理で甘い囁き 収録レポート


※本レポートは『不条理で甘い囁き』のネタバレ部分を含みます。ご注意ください。

7月某日、都内スタジオにて『不条理で甘い囁き』の収録が行われました。
本作品は以前弊社で発売されました崎谷はるひ先生原作ドラマCD『不機嫌で甘い爪痕』の続編となります。
大手時計宝飾会社勤務の羽室謙也とデザイナーの三橋颯生が繰り広げるラブコメディ。
大人気「不機嫌シリーズ」の第二弾です。
(前作をまだお聞きになられていない方は、前作も合わせてお聞き頂ければ幸いです!)

朝早くからの収録にも関わらず、キャストの方々は元気いっぱいのご様子。
本シリーズ第一弾の思い出話等をしながら収録開始までの時間を過ごされるなど、スタジオ内は和気あいあいとした雰囲気に包まれておりました。

収録開始。原作者の崎谷はるひ先生のご挨拶の後、テスト収録へ。
数シーンを演じて行きながら、それぞれのキャラクターの設定を行います。
颯生や謙也など、前作の声を聞きながらキャラクターを確認していきます。

三橋颯生役の鈴木達央さん。
前作同様、ツンデレで強気な性格を保ちつつも繊細でやわらかい雰囲気で演じてくださる鈴木さん。
また、すでにラブラブ状態の二人ということで、最初から幸せいっぱいな様子も声にのせて演じてくださいました。

羽室謙也役の高橋広樹さん。
相変わらずの天然癒し系な雰囲気の謙也。素直で真っすぐな性格を滲ませた高橋さんの役作りは、前回同様、まさに謙也そのものでした。
前作から約一年ぶりに演じられるとは思えないお二人の演技に、一瞬にして颯生と謙也が目の前に!テストは一発OK。
このまま本番へと進むことになりました。

神津宗俊役の隈本吉成さん。
前作と変わらず、渋みのあるお声で神津の持つ優しさや経験を積んだ男性の魅力を十分に出して演じてくださいました。
こちらも一年ぶりとは思えない演技に一発OKとなりました。

小池笑美理役の河原木志穂さん。
本シリーズ初登場となるキャラクターの笑美理は、お金持ちの令嬢ということもあり、河原木さんが奥ゆかしいお嬢様といった雰囲気を
前面に押し出して演じてくださいました。
イメージ通りのお声に先生からもOKのお言葉を頂き、このまま進んで頂くことになりました。

その他、謙也の同僚・野川役の利根健太朗さんをはじめ、素晴らしいキャストの皆さんが個性豊かなキャラクターを表現してくださいました。

また、プロデューサーから基本的にはコメディタッチのストーリーだけれども、面白いシーンは思いっきり、
ジーンとするシーン等は気持ちを十分に込めて、物語にメリハリをつけて演じてほしいとキャストの皆さんに伝えられました。

それぞれのキャラクターと全体的な声のバランスを調整し、いよいよ本番へ。

前作で紆余曲折の後、恋人同士となり幸せいっぱいラブラブな日々を送る謙也と颯生。
自宅デート中に発見した颯生の学生時代のアルバムを見て、うきうきと声を弾ませる謙也。
アルバムを見ながらこぼれんばかりの笑顔を見せている彼の表情が目に浮かびます。
そんな謙也に昔の自分を見られるのが恥ずかしくなる颯生。
謙也からアルバムを取り上げようとしつつも彼とのやり取りを楽しんでいるような、嬉しそうな雰囲気が冒頭から甘いです。

ですが、そんなラブラブシーンから一転…二人はほんの些細なことでケンカをしてしまいます。
謙也の言葉にショックを受け思わず感情的になってしまう颯生。
鈴木さんが声のトーンを沈ませたりセリフのスピードに緩急をつけの颯生の心情を繊細に表現されています。
一方、憤る颯生の言葉に引っ込みがつかず、ムキになって言い返す謙也を、高橋さんが鈴木さんに負けじと声に強弱をつけて演じてくださっています。

「さわんないで」「こんなときにやってごまかそうっての!?」
颯生の言葉に傷つく謙也…静かな声と間を絶妙に使って謙也のショックと悲しみを表現される高橋さん。
嬉しいときは嬉しい、悲しい時は悲しい…感情表現が大きい謙也だからこそ、静かな声で喋る様子に謙也のショックの大きさが伝わってきます。
高橋さんが普段あまり見ることのない謙也の表情を見事に演じてくださっています。

謙也に酷い態度と言葉をぶつけてしまい、嫌われてしまったかもと悩む颯生を不安げな声色で演じられる鈴木さん。
甘いシーン、怒るシーン、動揺するシーンとさまざまに変化する颯生の感情を鈴木さんが見事に表現してくださっています。
謙也を傷つけてしまったことを後悔し、仕事中も気もそぞろな様子の颯生。
声のトーンや音圧を抑えたセリフ回しに、颯生の落ち込む様子がひしひしと伝わってきます。
そして、同じく相手を思い、ぐるぐると考え込む謙也。悶々と一人で考える姿を高橋さんが声に緩急、強弱を巧みに操って、
謙也のふり幅の大きい感情をメリハリをつけて自由自在に表現してくださっています。

気まずい雰囲気のまま時が経ち、別れの予感すら感じて始めたころ、颯生に謙也から連絡が…。
久しぶりに会う二人の空気は普段のラブラブな雰囲気とは違い、どこかぎこちなくピリピリとした様子。
息や間だけで二人の緊張感を表現される鈴木さんと高橋さん。聞いているこちらにも彼らの張り詰めた空気感が伝わってきます。
思わず息をのんでしまうこのシーン。お二人の繊細な演技にご注目ください。

――お互いの誤解も解け、完全に仲直りした颯生と謙也。「好き」「大好き」「愛してる」等…
改めて互いの愛を伝え合う二人の言葉のやり取りは、聞いているこちらが思わず恥ずかしくなってしまうほど激甘な仕上がりになっています!
鈴木さんと高橋さんの甘さたっぷりなセリフ回しは必聴です。

ここでちょっとこぼれ話…。
颯生と謙也のセリフがユニゾンするシーンがあるのですが、セリフの前「せーのっ」と掛け声をされる高橋さんと鈴木さん。
その「せーのっ」すら息ぴったりのユニゾンで掛け声なんて必要ないくらいでした(笑)。

小さなケンカから別れの危機にまで発展してしまった二人。鈴木さんと高橋さんの素晴らしい演技に引き込まれ、
あっという間に前半部分の収録が終了。
ずっと喋りっぱなしの主役のお二人ですが、疲れた様子も見せず、率先して現場を盛り上げてくださるお二人の姿が印象的でした。

さて、物語は颯生と謙也が仲直りした後の話へと続いていきます。
宝飾店展示即売会が始まり、普段とは違った、営業めいた仕事もするなど、目がまわるほど忙しくなる謙也。
慣れない営業職に、いっぱいいっぱいな謙也の姿は…とても面白いです(笑)。
同僚やお客さんたちとの会話と、モノローグとのギャップがなんともいえません!
表面上では少しギクシャクしつつもしっかりと仕事をこなしていくのですが、モノローグでは青くなったり叫んだり、
戸惑ったり…ころころ表情を変えます。ふり幅の大きい謙也の感情を、高橋さんが本領発揮と言わんばかりに
さまざまな彼の表情を的確に表現してくださっています。
思わず笑ってしまうコミカルなシーンに仕上がっています。

そして、仲直りをした二人はというと…ラブラブ度はさらに急上昇! 
仕事で疲れた体を引きずり会いにきた謙也を出迎える颯生。高橋さんが、ラブいっぱい! 
甘えた声で恋人にだけ見せる謙也の素の表情を見事に表現してくださっています。
謙也の可愛いらしいシーンに胸がときめくこと間違いなしです!
また、そんな謙也を受け止める颯生の包容力といったら…! 優しさと温かさの溢れる鈴木さんの演技は必聴です。

このままラブラブな日常生活へ…と思いきやまたまた二人の絆をかき乱す出来事が――!!

謙也が勤める宝飾会社のお得意様である奥村の孫娘・笑美理。彼女は仕事で親切にしてくれた健也に想いを寄せるのですが…。
そんな笑美理のうわさを知ってしまう颯生。
表面上ではなんでもないように装いつつも、言葉の端々に不安げな気持ちを滲ませて揺れる颯生の心情を、鈴木さんが繊細に演じて下さっています。
もし、笑美理のことを好きになってしまったら…。謙也のことを信じているけれども、やはりどこか不安な気持ちもある颯生。
落ち着いた声の中にも心配そうな、不安げな表情が見え隠れします。
表には出さない颯生の心のゆれ動きを、絶妙な加減でセリフに乗せられる鈴木さんの細やかな演技をお聞きください。

また、物語のキーとなる重要な脇役達にもご注目ください。
謙也と颯生の関係を脅かす笑美理。河原木さん演じられる笑美理はおっとりとした清楚なお嬢様なのですが…。
謙也も自分のことが好きだと思い込み、恋人としてふるまう様子がどんどんエスカレートしていく笑美理。
ストーカーじみた行為にまで発展する彼女を、河原木さんが可愛らしいお声で演じて下さることによって逆に怖さが倍増…。
謙也の言葉などはまるで聞こえていない、すでに自分の中で盛り上がり陶酔しきっている様を河原木さんが見事に演じきってくださっています。

そして、キーとなるキャラクターがもう一人。さばさばした元気いっぱいのおばちゃんという感じの大島。
勢いのいいセリフ回しと少しおっとりとした謙也との会話は不思議と相性のいいやり取りになっており、
なんとも面白いです! しかし、この大島が実は…。

笑美理と大島。物語のキーとなる二人の存在もぜひご注目ください。
もちろんそのほかのキャラクターもキャストの皆さんが個性豊かに演じてくださっていますので、隅々までお聞き頂ければ幸いです!

忙しくなる仕事、盗難事件、笑美理の存在…
さまざまな問題を抱える謙也は、そんな颯生の感情の機微を見逃してしまいます。
すれ違う二人。はたして、二人はどうなってしまうのか――。
ぜひCDをお聞きになって二人の行く末をお確かめ頂ければ幸いです。

そして肌を重ねるシーンは、どの場面も甘さ満点となっております。
謙也が××のため、颯生が主導権を握っての行為…
颯生の積極的な行動の艶っぽさに抑えがきかなくなる健也…などなど!
どのシーンもお互いを思い合う気持ちが溢れでている素敵なシーンとなっています。
特に最後のラブシーンは、糖度高めに仕上がっています。いつまでもお互いを求めあう高濃度なラブラブ場面には、
くらくらしてしまいました。
今回も二人の甘いラブシーンにはお腹いっぱいになること間違いなしです!(笑)

以上、キャストの皆さんの熱演により収録は順調に進み、無事本編が終了となりました。

最後に特典フリートークの収録。
「まるっきり素で話しています(笑)」と仰っていた、リラックスした二人の日常風トークをお楽しみください。
内容は聞いて下さった皆さんのお楽しみなのですが、お二人の楽しいトークがたくさん詰まっていますので、
ぜひぜひこちらもお楽しみ頂きたいと思います。

今回はDisc2枚分を一日で収録したのですが、とても長い時間の収録でお疲れにも関わらず、
「お疲れ様でしたーっ」とさわやかにスタジオを後にされたキャストの皆さん。本当にお疲れ様でした!
8月28日発売、『不条理で甘い囁き』。皆さんぜひお楽しみ下さい!!

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