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Recording Report

アオゾラのキモチ-ススメ- 収録レポート


10月前半、都内スタジオにて『アオゾラのキモチ-ススメ-』の収録が行なわれました。
本作品はDisc2枚組ということで2日間に分かれての収録となりました。

収録開始前。朝早くからの収録にも関わらず、皆さん和気あいあいとした様子でスタジオ内には笑い声が溢れていました。

まずは、キャストの皆さんの顔合わせの後、原作者の崎谷先生のご挨拶を行います。
今作品は十代後半から二十代前半と、若い年代のキャラクターが多く登場するため、「みんな若くね!」というプロデューサーの言葉と、
「皆さんにお任せしておけば大丈夫かと…」という先生の言葉に、

鈴木さん 「グンっとハードルがあがりましたね(笑)」
全員 「(笑)」
と笑いも出つつ、なごやかに収録がスタートしました。

収録開始。まずはテストで数シーンを演じていきながら、それぞれのキャラクターを設定していきます。

北史鶴役の寺島拓篤さん。
20歳という若さを意識しつつも、まじめで落ち着いた雰囲気をだしてくださいました。その雰囲気はまさに史鶴そのもの! 
先生からもイメージぴったりとのお言葉を頂き、一発OK。
更に、基本のラインはそのままに、史鶴は暗い感情を表に出さない性格なので、外面では明るく振る舞っていながらも、
内面では驚いたり、落ち込んだりと、見えている部分と見えていない部分で違う感情の表現をしてほしいというリクエストが伝えられました。

冲村功役の鈴木達央さん。
いまどきのおしゃれ男子・冲村は作中激怒したり、甘えたりといろいろな表情を見せます。
感情の振り幅が大きいキャラクターということで、喜怒哀楽をはっきりと、おもいっきり演じてくださいました。
生き生きした雰囲気がこちらもイメージぴったりということで、そのまま本番へ。

相馬朗役の代永翼さん。
相馬は落ち着いた雰囲気の史鶴と反して、子供っぽい部分が目立つキャラクターということで、代永さんが明るく元気いっぱいに演じてくださいました。
先生も納得のイメージ通りの相馬でしたが、寺島さんの演じられる史鶴の声のトーンと、よりはっきりとした差を出すために、
代永さんには少し高めの声を意識して演じて頂くことになりました。

田中ムラジ役の水島大宙さん。
事前に先生から、ムラジはぽっちゃりとしたキャラクターのため、ぽっちゃり感を出してくださいとのご要望が。
「ぽっちゃりかー」と悩まれつつも、テスト第一声からまさしくムラジそのものの演技に、スタッフブースでは思わず、
ふふっと笑みがこぼれるほどで、おっとりとおどおどした雰囲気が文句なし、イメージ通りということで、そのまま進んで頂くことになりました。

栢野役の高橋広樹さん。
まず最初は、史鶴達が通う専門学校の講師ということで、大人でしっかりとした先生っぽさを出して演じてくださいました。
ですが栢野は生徒よりの先生なので、あまり固くならずもう少し若い雰囲気でとのリクエストが出され、
さわやかで生徒達のお兄さんといったキャラクターで演じて頂くことになりました。

その他の各キャラクターの的確なイメージや要望などもキャストの皆さんに伝えられ、キャラクター設定は終了。
テスト前、学生組のキャストの皆さんが年齢を気にされていましたが、スタジオ内は元気いっぱい。全く心配する必要はありませんでした!(笑)

さて、いよいよ本番開始。冒頭から息ぴったりのキャストの皆さんの演技に、収録はスムーズに進んでいきます。



【北史鶴】
過去の恋人とのひどい思い出により、恋愛に対してトラウマを持っていて、再び恋愛をすることに怯え、諦めてさえいる史鶴。
ですが、とある事件をきっかけに同じ学校でファッション科の冲村と親しくなり、派手な見た目とは対照的にまっすぐで真摯な彼に惹かれ始めるのですが…。

史鶴役を演じられる寺島さん。落ち着いた静かな声色が素敵です。
アニメ制作が趣味の、一見オタクっぽいキャラクターとは言っても、暗い地味なキャラという印象をうけることなく、
すっと耳に入り込む心地いい声で演じてくださいました。
悲しい過去のせいで、自分の感情を抑え込み、クールで物静かな史鶴。
心の中では落ち込んだり、喜んだりしていても、表にはそれを出さない性格のため、外から見える部分では何でもないように振る舞いつつ、
実は心の中で色んな感情が渦巻いている。そんな史鶴の隠された心情を、セリフの端々にじませる寺島さんの演技が絶妙です!
落ち着いた物腰で、史鶴の持つ可愛らしさ、悲しみや嬉しさなどセリフの一つ一つに丁寧に込め、史鶴の魅力を十分に引き出してくださっています。

思いもかけず、冲村に想いをよせられ、アプローチを受けるのですが、冲村の直球でまっすぐな思いに、
あたふたしたり、照れたり、怒ったり、泣いたり…史鶴の心は乱されます。
過去の恋愛のトラウマから、もう誰かと恋をするのはこりごりと思っていながらも、冲村の真摯な思いに心が動かされる史鶴。
揺れ動く史鶴の感情が、寺島さんの繊細な演技で、痛いほど伝わってきます。

紆余曲折あり、冲村と思いが通じ合ってからも、過去のトラウマのせいで素直になれない史鶴。
冲村からまっすぐな愛情を寄せられて、戸惑い、自分を卑下したり、軽蔑されることを恐れたり…ネガティブな感情にとらわれる史鶴の揺れ動く思いを、
震える声音で紡がれる寺島さん。その息使いや間を使った、絶妙な感情表現に、思わず胸がしめつけられます。

盗作騒ぎで精神的に追い詰められた史鶴が、冲村に自分の過去の恋愛を語るシーン。
平静な声とは裏腹に、壊れそうな切ない史鶴の心情を寺島さんがセリフにのせて紡がれます。
今にも涙がこぼれそうなその独白は、聞いているだけで胸が痛くなります。寺島さんの繊細な表現には、ただただ脱帽です。

【冲村功】
オタクを嫌いで当初、アニメ科の史鶴に対しても初対面にもかかわらず、嫌悪的な態度をとる冲村。
ですが、史鶴の作ったアニメを見たり、彼を知っていくにつれてどんどん史鶴に思いを寄せていくのですが…。

物語の序番、オタクに対して嫌悪感を持っている冲村を、とげとげしい攻撃的な声で演じられる鈴木さん。
史鶴にもケンカごしの態度をとっていたのですが、史鶴を認め、彼への今までの態度を反省し素直に謝りにいくシーンでは、
上目づかいで、「……許してくれるか?」と許しをこう姿や、目を輝かせたり、満面の笑みをみせたりとまるで子供のように
ころころ変わる様子を見事に表現してくださっています。最初のとげとげしさはどこへやら!(笑) 
この後、一変して史鶴になついた冲村の行動は思わずもだえてしまうほどの可愛さです!

怒ったり、喜んだり、躍動感いっぱいに冲村を演じてくださる鈴木さん。
感情の振り幅の広いキャラクターですが、鈴木さんの情感たっぷりな演技で、より冲村というキャラクターが生き生きと感じられます。

とにかくまっすぐ、好きな人には好き、嫌いな人には嫌い。恋人とはいちゃいちゃしたいという一直線な性格の冲村。
そんな一面は、鈴木さんのアドリブでも垣間見られます。
教室で史鶴の背中にべったりと抱きついているシーン。
教室に相馬とムラジが入ってくるまで、少しアドリブをくださいとのプロデューサーからの要望に、
寺島さん、鈴木さんが幸せいっぱいの甘々なアドリブをやってくださいました。
そのあまりのラブラブっぷりに、

寺島さん 「いちゃいちゃ…(笑)」
鈴木さん 「そうだね(笑)」

と、思わず言葉をもらしてしまうほど。きゅんとする微笑ましい1シーンとなっておりますので、ぜひお聞きください。

そして、ラブシーンについては、どれも素敵な仕上がりとなっています。
冲村とひとつになりたい…。けれど、初めてと思っている冲村に本当のことを言えない、
昔のことを知られて嫌われたくないという体と気持ちの齟齬に苦しむ史鶴。
言えなくて苦しむ史鶴と、そんな史鶴の様子をいぶかしんむ冲村。お互いを好き故のすれ違いが切なくて、胸が締め付けられます。
ですが、史鶴がトラウマにも冲村にもしっかりと向き合った後は、甘々ラブラブ全開!
そのあまりの甘さには思わず聞いているこちらが恥ずかしくなってしまったり…(笑)
どのシーンも、聞き応えのあるシーンになっていますので、お楽しみに!


【相馬朗】
史鶴の一番の友達である相馬は、いるだけでその場をぱっと明るくさせる存在です。
史鶴とのやり取り、冲村、ムラジとのやり取りはそれぞれとてもテンポよく、面白いシーンとなっています。
特に冲村とのやりとりでは、お互いに憎まれ口や軽口をたたきあうのですが、代永さんのきゃんきゃんとしたセリフ回しと、
鈴木さんの間髪いれずの返しは絶妙なテンポのよさで、まるで子犬がじゃれあっているような微笑ましさです。
一見パンキッシュな外見の冲村に食ってかかる、元気いっぱいな相馬が可愛らしいです! 
ですが、親友の史鶴に対しては、彼の自虐的なところを心配したり、何かと気づかいを見せる相馬。
史鶴と対する時には、諭すような声で、彼を心配する気持ち、励まそうとする思いを、セリフの端々ににじませてくださる代永さん。
子供っぽい部分や、友達を思いやる優しい部分など、相馬のさまざまな表情を見せてくださいます。

【田中ムラジ】
ぽっちゃりオタクでおどおど、もじもじした様子のムラジですが、人気ゲーム制作サークルの作画担当、ネット知識も豊富という実はできる男の子。
そんなムラジを演じてくださる水島さん。水島さんが演じられるムラジは、かわいらしい癒し系で、何か一言発する度に、
「かわいい…」と自然とクスっと笑い声がこぼれるほどです! 
冲村達に絡まれるシーンでは、あわあわとした頼りない様子で、しかし史鶴の盗作疑惑の無実をはらそうと奮闘するシーンでは、
力強くたのもしい雰囲気をにじませて、ムラジの意外な一面も見せてくださっています。

【栢野志宏】
史鶴たちが通う専門学校の講師・栢野は、今作では登場シーンは少ないものの、存在感たっぷりです。
生徒よりの先生ということで、高橋さんが親しみのこもった、優しくさわやかな声で演じてくださり、栢野というキャラクターを浮き出たせます。
生徒に人気があるというのも納得です!

収録中、キャストの皆さんも、それぞれ自分達にぴったりのキャラクターだとおっしゃられていましたが、まさにその通り。
どのキャラクターも生き生きとしていて、史鶴、冲村、相馬、ムラジ、栢野…登場するキャラクター全員が、本当に存在しているかのような
リアリティーが感じられました。

本編終了後、購入特典のフリートークでは、寺島さん、鈴木さんが楽しいお話を繰り広げて下さっています。
キャラクターについてや共演のご感想、自身による今日のファッションポイントなど(笑)、ここでしか聞くことが出来ないお話が詰まっています。
公私ともに仲のよいお二人のまったりとしたトークをぜひお楽しみください。

ちなみに…
特典フリートークでお話されているお二人の服装はこちらです!


収録は2日間にわたる長丁場でしたが、スタジオ内は終始なごやかな様子で、リテイクが出ても声をかけ合って、
お互いを気遣いつつ、良い雰囲気で収録が進んでいきました。
事あるごとに代永さんをいじったり(笑)、冗談を言い合ったりととても仲の良いキャストの皆さん。
チームワークの良さが作品にもあらわれていること間違いなしです!

長時間の収録でお疲れにも関わらず、「お疲れ様でした~」とにこやかにスタジオを後にされたキャストの皆さん方。本当にお疲れ様でした。
11月28日発売『アオゾラのキモチ-ススメ-』。皆さんぜひお楽しみください!!

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