Atis collection

[Atis collection] >> [Recording Report] >> [タナトスの双子1917]

Interview
ヴィクトール・イワノヴィチ・カヴェーリン 役
 森川智之さん
ユーリ・ドミトリエヴィチ・オルロフ 役
 野島健児さん
ミハイル・アラモヴィチ・フロムシン 役
 近藤 隆さん
アンドレイ・ニコライエヴィチ・グロトフ 役
 羽多野 渉さん

Question01 収録を終えてのご感想をお願いします。
森川さん 「ヴィクトールは切ない感じのキャラクターなんですけれども、これもひとえにこの時代の動乱の中で翻弄されて、
尚且つ好きな人に対しての愛情表現みたいなものが、この時代だからこそこういう風にしか表現できなかったのかなと思います。
とっても切ないキャラクターでしたね。ストーリー的には長いお話でしたが、今はやりきった感がとても強くて、
1912と続けて早く完成版を聞きたいなと思っています」
野島さん 「とっても内容の濃い、そして尺の長い作品でしたので、収録時間、チェック、読み込み、全てに集中するのが大変でしたが
無事に終了して、ひたすらほっとしています。努力の結果は如何に?気になる所ですが、今はとにかく自分を信じたいと思います」
近藤さん 「ミハイルとしては、前回記憶を失って貴族から一庶民の子として育てられ、貴族階級を打倒する革命派に身を投じていったのが
1912のお話で、この1917の方では、失ってしまった子供時代の記憶が戻ってきて、今では敵対する双子の兄弟である
ユーリと敵対しつつも、彼を愛して身を案じて…という二律背反の気持ちをずっと抱いて生きていくというところが一つ大きくありましたね」
羽多野さん 「前回に引き続き、色々なことが起こりますが、それは歴史の中では一つの出来事の中の小さな事象だと思うんです。
ユーリとミハイルが双子で生まれて、その二人の人生の歯車が、些細なずれから大きな時代の流れに翻弄されて、
敵対してしまうというのが悲しくもあり…でもその中で登場人物達が一人一人懸命に生きているというのが、
今回も収録していてすごいなと思いました。
ユーリはユーリで必死に行動しているし、もちろんヴィクトールも、ミハイルとアンドレイも一生懸命に生きているんです。
そういうところが演じていてよかったなと思いましたね」

Question02 作品中、印象に残ったシーン・聞いて欲しいシーンなど、このCDの聞き所をお願いします。
森川さん 「聞きどころは全部なんですけど…時代物だなぁと思ったのが、薬でユーリを眠らせて亡命させるあのシーンですね。
時間のない、どんどん別れが迫ってきている中での気持ちの告白というか、輝きみたいなのが…
ああいう場面だからこそ輝けるというか、キュンとなるシーンでした」
野島さん 「基本的に演じる事に集中していますので、どのシーンも印象的ですし、先入観を持ってもらいたくない思いもありつつ、
こっそりとラストシーンとお伝えしておきます」
近藤さん 「やはりラストのユーリと…やっと一緒になれたというシーンですね。
長いこと別れ別れで、しかも憎みあっていたものが一つになれたというのが印象的です。
そこに至るきっかけになったヴィクトールとのシーンもそうですし、それぞれのキャラクターごとに、一対一で相対するシーンは
どれも思い入れがありますね。もちろん、特に1917の方では長く時間を一緒に過ごしているミハイルとアンドレイのシーンも
そうなんですけど、聞きどころがいっぱいありすぎて選べないですね(笑)」
羽多野さん 「そうですね、一つって選べないですね。今日の収録では自分が出ているシーンになるんですが、
ミハイルとのラブシーンは非常に気持ちが入りました。今まで大事だからこそ一切触れずにいたんです。
やっと俺の物になったなという台詞があるんですけど、そこはスッと口から出てきたので…やっぱり運動って大事だなと思いました」
近藤さん 「それはどういう意味(笑)?!」
羽多野さん 「冗談です(笑)」
近藤さん 「羽多野君、まさか真昼間からそんな下ネタを(笑)」
羽多野さん 「下ネタじゃないですよ(笑)!」
スタッフ 「でもあの場面は本当に素敵なシーンでしたね」
羽多野さん 「はい、とっても」

Question03 共演されたご感想をお願い致します。
森川さん 「みんな仲良くしてもらっている人ばかりなので、これだけ長い時間と時代背景の中でキャラクターを演じきる上では、
(共演者が)知っている人達でよかったなというのと、その中に僕もいさせてもらえて幸せだなと思いました。
僕の相手は野島君なので、野島君のナチュラルな演技と一緒に芝居を…台詞のかけあいができたのはとってもよかったですね」
野島さん 「気の知れた皆さんなので、作品内容とは逆に、和気あいあいと、緊張感はもちろん保ちつつも楽しい雰囲気でリラックスして
演じられた事が何よりも良かったです。大切な事です」
近藤さん 「羽多野君とはずっと一緒に録ってきているので、ようやくお互いにお疲れ!みたいな感じなんですけど、
野島さんや森川さんとは1912の時にはお会いする機会が持てなかったので、1917の方で決着をつける時にお会いすることができて、
やっと巡りあえたような気持ちになりまして、一緒にやっていてとても楽しかったですね。
物語全体が重厚な、大河小説のようなお話なので、やり終えたというのが一つ…
肩の荷がおりたという部分もありますけど、終わってみてとっても達成感がありますね。心地良い疲労です」
羽多野さん 「今回出演されているキャストの皆さんとは色んなところでご一緒させてもらっているので、こういうキャラクターで来るかなとか、
シナリオを読んでいる段階からその方が演じられることを想像しながら読んでいたんですけれど、やっぱり実際現場に来ると、
その想像を遥かに上回っているんです。自分自身、とてもいい刺激になりました。
やっぱり音声だけのドラマって奥が深いので、自分の想像できうる範囲だけでやろうとしてもなかなか会話にならなかったり、
会話に負けてしまうところがあったりして。アンドレイ的には、包容力があって、包み込むような大きさがないといけないので、
色々考えながら演じましたね。今回の作品は会話や演技を通して非常にいい経験になりました」

Question04 ファンの方への一言をお願いします。
森川さん 「この作品は本当に覚悟して聞いてほしいなと思います。ながらで聞かないで、がっつりと聞いてほしい大作だと思いますので、
ぜひ手に入れて聞いて頂いて、そして感想を聞かせて頂けると嬉しいです。
ぜひみんなで考えてほしいというか、人生の選択肢みたいなものが、その時その時のポイントで誰しもあるんだと思うんですけれども、
この作品はそれがとても散りばめられていて、もしかしたらこの選択じゃなかったらこの後どうなっていたかとか、色々あると思います。
そういう意味ではBL作品の枠に捕らわれない、色んなテーマが入った作品だと思いますので、がっつりと聞いて下さい」
野島さん 「この作品に携わったあらゆる人間の努力の結晶です。長い尺ですが、ながら・・・ではなく座してきいて下さい」
近藤さん 「長く壮大な物語ですが、1912というCDから始まったタナトスの双子も1917でやっと完結します。
といってもそれぞれが2枚組みなので、とても壮大なボリュームです。
でも演じる側もすごく話を読み込んで、理解して、ちゃんとお芝居しようという…あ、いつもちゃんとやってるんですよ!
いつもちゃんとやってるんですけど、それ以上に物語がどっしりと構えている作品なので、
この世界観を壊すことなく、負けることなくやっていこうと、色んな方がそういう風に思って取り組んだ結果の、
結晶みたいなCDになっています。長丁場だったというのもあるんですけど、よくみんなやり終えたなと…
でも本当にその分、元々話がすごくしっかりしている作品な上、そこに僕らもお手伝いができて、
さらにいいCDになったんではないかなと勝手に自負しております。
これはね、買って聞いて頂いて、そしたらまだ買ってない人に聞かせて、買わせて下さい(笑)。そして聞かせてやって下さい。
本当に色んな人に聞いてほしい作品です。物語としてすごくいい作品なので、ぜひ聞いて下さい!」
羽多野さん 「自分もこういった歴史物に触れさせて頂いて、実際にその舞台になっている場所に行ってみたくなりました。
聞いて下さる方も、ここってどういう所なんだろう?と頭で想像しながら聞いて下さっていると思うんですが、
この作品がきっかけで興味を持って、資料や写真集とかを見てみたりして頂けたら嬉しいですね。
そしてぜひCDを聞き終わった後に、サンクトペテルブルクって10回言って寝てほしいなと。
そしたら次の朝、すごく口が回ると思います(笑)」
近藤さん 「どうしよう、ずっと夢の中でサンクトペテルブルクって言ってて、朝起きたら口の中血だらけだったりしたら(笑)」
羽多野さん 「耳慣れない、言い慣れない言葉のオンパレードだったので(笑)」
近藤さん 「ロシア語多かったもんね」
羽多野さん 「そうですね。地名や人名とかね。僕達もしっかりと言っておりますので、ぜひ聞いて下さい」
近藤さん 「しっかり言ってたっけ?(笑)」
羽多野さん 「サンクトペテルブルクって一回で言えてよかったです(笑)」
近藤さん 「サンクトペテルブルクは言えるだろ?」
羽多野さん 「いや!僕はこれが一番…もちろん人名も大変でしたけど!(笑)本当にそういう意味でも印象に残った作品になりました。
ぜひ何回も聞いて頂いて、先生に応援のお便りを送って頂けたら、きっとみんな嬉しいことになるんじゃないかなと」
近藤さん 「とりあえず、タナトスの双子2012くらいでお会いしましょう(笑)」
羽多野さん 「来年ですね」
近藤さん 「来年は2011だよ」
羽多野さん 「あれ、来年2011年?」
近藤さん 「うん。でも今から執筆したら来年でも間に合うかなという…とんでもない鬼のような発言をしてみる(笑)」
羽多野さん 「じゃあ再来年、2012年にね。2012年はマヤ文明的にも危ないところに来てますから…と、それはまた別の話(笑)」
近藤さん 「変なところ広げんなよ(笑)」
羽多野さん 「お楽しみにー(笑)」

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