2月中旬、都内スタジオにて『キスができない、恋をしたい』の収録が行なわれました。
キャストの皆さんが揃ったところで、原作者の崎谷先生のご挨拶の後、テスト収録へ。
数シーンを演じていきながらそれぞれのキャラクターの設定を行います。
本作は2/28発売『恋愛証明書』のスピンオフ作品のため、前作に登場されている安芸遼一役の鈴木さんらは、前作の1シーンを試聴し、
各キャラクターの声質や性格などを確認。試聴の後、今回のメインキャストの武内さんと近藤さんをはじめ、キャスト全員でテストへ。
キャラクターのイメージを決めるため、皆さんに数パターンを演じて頂きながら基本ラインを調整していきます。
天野脩を演じられる武内健さん。元気いっぱい、少し幼い感じがとっても可愛いです!
悩んだり拗ねたりと表情豊かな脩を色鮮やかに表現して下さいました。そのかわいさたっぷりの演技に、阿部Pより崎谷先生に確認が。
P |
「かわいさ全開って感じですが、このくらいやっても大丈夫ですか?」 |
先生 |
「大丈夫です。脩は馬鹿っ子なので、全開でお願いします!」 |
と、先生のイメージそのものの演技に、そのまま本番へ進んで頂くことになりました。
岩佐憲之役の近藤隆さん。クールで知的、落ち着いた雰囲気がとっても素敵です!
低めに抑えられた声がとっても男らしく色気たっぷりで思わずドキドキさせられます。本番では、基本はテストで演じて頂いた方向で、
更に岩佐が理系のエリートであるということから、少しぶっきらぼうで早口を意識して頂くことになりました。
ツンツンした憲之の台詞とは逆に、笑顔でこちらからのリクエストに応えて下さる近藤さん。
ご自分のキャラクターを確認されつつ、瞬時に対応して下さいました。
安芸遼一役の鈴木千尋さん。前作『恋愛証明書』から抜群の安定感で、優しげでしっとりした雰囲気がイメージぴったりです。
ここで鈴木さんより、今作は前回から4年経っているため、年齢の差をどの程度表現したらよいかとの質問がありました。
プロデューサーから、あまり気にせず、ニュアンスで出してくれればとの指示に「了解で~す」とにっこり。
皆川春海役の森川智之さん。
こちらも『恋愛証明書』から引き続きの登場ですが、今回もとっても魅力的な優しいお父さんを演じて下さいました。
プロデューサーの「さすがの安定感だね」という言葉に満面の笑みを浮かべられる森川さん。こちらもすぐに本番へ進むことに。
春海の息子・准を演じられる平田さん。
こちらは遼一とは違い、前作の『恋愛証明書』からかなり成長しています!
今回は生意気な男の子という雰囲気が前面に押し出されていて、テストの第1声から前作の可愛らしい雰囲気とのギャップに
先生、スタッフ一同びっくり。あんなに可愛かった(笑)准がついに反抗期に…としみじみしつつ、
こちらもイメージ通りということでテストのまま進んで頂くことになりました。
そして遼一のよき理解者である余呉と、二丁目のバー・止まり木のマスターを演じてくださる高橋さん。
低く渋い声がかっこいいです。余呉役の時にはどこか大人の包容力を滲ませて、マスターの時はとにかくテンション高く!
とメリハリをつけて演じて下さいました。このマスターが何ともいい味を出しています!
皆さんイメージ通りのキャラクター作りに、すぐに本番へ進むことになりました。
物語は、忙しさのあまりすれ違う脩と憲之のやりとりから始まります。
仕事に追われピリピリムードの憲之と、そんな憲之を気遣いつつも、寂しさをこらえきれない脩。
独り言を言ってつれない憲之の気をひこうとしたりしつつも、なおざりな憲之の態度に傷つく脩の切ないモノローグに、
作品の世界にぐっと引き込まれます。
脩役の武内さん。膝を曲げたり伸ばしたりと体でリズムを取りながら、テンションの高い脩を感情豊かに表現して下さいました。
語尾を延ばしたり、~~だもんという独特の台詞回しがとても可愛らしいキャラクターですが、先生が「もしこの作品がCD化したら
脩役はぜひ武内さんに!」と仰っていた通り、本当にイメージぴったりで、目を閉じると脩が目の前にいるかのようでした。
乱れた生活を送っていながらも、心はすれていない、どこか憎めない可愛らしさが滲み出た演技はさすがです!
あどけなく愛らしい声を発される武内さん。どこからそんな声が…と思わず思ってしまうほどのハイトーンボイスが素晴らしいです。
途中、プロデューサーからの指示に「はい、分かりました」と頷かれる時は、落ち着いていて男らしい声なのですが、役に入った途端、
何とも可愛らしい声で元気いっぱいに振舞う姿に、思わず声優さんってすごい! と思わされます。
憲之役の近藤さん。口が悪く無愛想な憲之を魅力的に表現して下さっています。
ぶっきらぼうに「あっそ」「馬鹿」「うざい」と脩にそっけなく振舞いながらも、その乱暴な言葉の端々から、脩への愛情や優しさを
表現してくださる演技が素晴らしいです!
脩にひどい言葉を投げつけても、本当にひどくはない。冷たく振舞ってもどこかあたたかい。
近藤さんが声のトーンや息遣いを駆使して表現される絶妙な感情のさじ加減に、脩ともども憲之の手の中で
踊らされそうになってしまうことは間違いありません!
更に、そんなクールでツンツンツンデレの憲之が見せるデレの部分では、ふとした時に垣間見せる笑みや優しさに思わずときめかされます。
そして、色気満載の場面では、低く潜められた声音に官能的な雰囲気をたっぷりのせて、まさに男のフェロモン全開!!
というほどのかっこよさです!
普段クールで理知的な憲之の見せる艶っぽい一面が、近藤さんの演技によって破壊力抜群に仕上がっています。
忙しい憲之とすれ違いの毎日を送りながら、寂しさを我慢して一途に彼を想う脩。健気な姿が胸をうちます。
まだ自分のことを好きだと思ってくれているのか? と不安を抱えつつも、彼を信じようと自分に言い聞かせる脩。
揺れ動く想いを、武内さんが切なさいっぱいに表現して下さっていて、思わず胸が痛くなるほどきゅんとさせられます。
そして、そんな脩に憲之は…?
また、そんな切ない場面だけでなく、本作では、馬鹿っ子の脩とクールな憲之の絶妙なやりとりや、
彼らを取り巻く登場人物たちの楽しいかけあいに、思わず笑みがこぼれる場面が多数登場します。
特に憲之役の近藤さんも絶賛の、鈴木さん演じられる遼一が、憲之とのすれ違いに心を痛める脩を優しく慰める場面は、
たおやかで優しい遼一の魅力が溢れています。元気で明るい脩とはまた違う、穏やかでふんわりとした遼一。
鈴木さんの紡がれる何とも柔らかい雰囲気に癒されること間違いなしです。
そんな遼一の恋人・春海を演じられる森川さん。出番は少ないですが、落ち着きと穏やかさを兼ね備えた
大人の男性の魅力たっぷりに演じて下さいました。反抗期の准に「生意気に育っちゃったなー」と言いつつ、
前作に引き続き素敵なお父さんぶりは健在でした。
そしてキャスト全員が登場する度に笑いをこらえるのに必死だったのが、バー・止まり木のマスター。
オネエキャラのマスターを身振り手振りしながら演じられる高橋さん。その堂に入った演技に、「こんなマスターのいる店に行きたい」と先生も絶賛。
マスター役の高橋さんが登場する度、物語にメリハリがつき、さらにブース内も大変な盛り上がりを見せていました(笑)。
さて、二人が肌を重ねる場面では、クールな憲之の見せる艶っぽい姿がとてもかっこよく、脩のかわいさも全開です!
崎谷先生作品特有の台詞回しを挟みつつ、少し強引な憲之の男っぽさにクラクラさせられます。
そして脩の、あまりの快感におびえたりする姿や、行為の最中、憲之に必死に想いを伝える様子は本当に魅力的で、
どのシーンも素敵に仕上がっていますので、お楽しみに!
以上、キャストの皆さん方の熱演により収録は順調に進み、無事本編が終了となりました。
続くエンディングトークでは、武内さん・近藤さん・鈴木さん・森川さん(森川さんは別録りでした)の四人で楽しいお話を繰り広げて下さっています。
ハイテンションで司会をして下さる鈴木さんと、のんびりムードの武内さん達のわきあいあいとしたトークをお楽しみに!
特典のフリートークでは、武内さんと近藤さんの収録中のお話や共演のご感想、喧嘩をした時の仲直りの仕方など、
ここでしか聞くことが出来ないお話が詰まっています。内容は聞いてくださった皆さんのお楽しみなのですが、
一生懸命トークをリードされる近藤さんと笑顔でつっこみを入れる武内さんの楽しいお話がもりだくさんになっています。
ぜひこちらもお手に取って頂ければと思います。
崎谷先生の書かれた魅力的なキャラクターを音で表現できるように、こだわりにこだわった収録は無事終了となりました。
切ないシーン、きゅんとするシーン、笑えるシーンと聞き所満載の作品に仕上がっています。
3月28日発売、「キスができない、恋をしたい」。皆さんぜひお楽しみ下さい!!
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