1月中旬、「恋愛証明書」の収録に行って参りました。
収録当日。次々とキャストの皆さんがスタジオに集まって来られます。
スタジオに集まられたキャストの皆さんは、楽しそうにお話をされながら収録開始を待ちます。
全員が揃ったところで、プロデューサーより原作者の崎谷先生、イラストレーターの街子先生のご紹介があり、
ご挨拶を終えた後はテスト収録が開始。テストでは数シーンを演じながら、キャラクターの設定を行っていきます。
安芸遼一役を演じられる鈴木さん。
儚げで美しく…薄幸美人というイメージの遼一を、繊細に表現して下さいました。
鈴木さんの優しく、でもどこか色気と寂しさを感じさせるセリフ回しは、まさに遼一! ということで、テストのまま進んでいただくことになりました。
皆川春海役の森川さん。
収録前、先生より「春海はヘタレかっこいいイメージなので、だめになるところはかっこ悪いくらいで、でも決めるところは決めて頂ければ」とリクエストが。
森川さんの優しく温かな雰囲気と、どことなく守ってあげたいと思わせるような演技は、先生もイメージ通りということで、鈴木さん同様、
テストのまま進んでいただくことになりました。
その他、春海の子供・准は無邪気で元気で、可愛らしい男の子を意識し、春海の妻・文恵は、家庭よりも仕事を優先させるタイプの
クールで気が強いキャラクターを意識していただきました。
また、遼一のよき理解者である余呉は、きつい言葉の中に遼一を本当に心配している気持ちを滲ませて、“大人”な男性で
演じていただくことになりました。
それぞれ脇を固める魅力的なキャラクターについても細かくキャラクターの設定が行われた後、いよいよ本番へ。
物語は、遼一と春海が関係を持ってから1年後。遼一がホテルの部屋で一人、春海を待つシーンから始まります。
自分の気持ちを伝えることなく、春海と関係を持ってきた遼一。この日を限りに春海から身を引こうと決意した遼一と春海の最後の逢瀬…。
冒頭から、言葉の端々に遼一の押し隠した切ない思いを滲ませる鈴木さんのセリフ回しに、ぐっと物語へと引き込まれます。
そして、物語は現在から過去へ…。
美人の奥さんとかわいい息子に囲まれ楽しそうに食事をする春海の姿に、一目で恋に落ちた遼一。
春海は、優しく、子煩悩で…まさしく理想の父親! 森川さんの温かみのある声色により、ほのぼのとした家族の風景が、
より一層ほほ笑ましく和やかなシーンに感じられます。
遼一は、幸せな家庭を築いている春海のことをただ見つめているだけで幸せだった――。
ですが、そんな日々も春海の離婚を境に大きく変わってしまいます。
自身の喪失感・戸惑いを遼一に語り始める春海。先ほどまでの森川さんの優しく温かい演技が一変し、
どうしたらいいのかわからない苦悩が、胸をうちます。
暗く思い詰めた震える声でぽつぽつと話をする姿に、春海の傷ついた心情が痛ましいほど伝わってきます。
息子と離れ離れになるかもしれない、自分はゲイなのではないかなど、様々な不安につぶされそうな春海。
そんな彼の姿に、遼一はなんとか支えてあげたいという気持ちと同時に、心ときめいてしまう…
震える声で気持ちを押し殺し、鈴木さんが遼一の揺れ動く想いを細やかに演じて下さっています。
言葉でははすっぱな物言いでなんでもないように装いながらも、ためらいや抑えきれない想い…
遼一の複雑な心情を、絶妙な間や息をいれながら、見事に表現して下さいました。
鈴木さんの語られる遼一の心情が切なくて、
聞いているこちらも胸が痛くなります。
仕事もできる優しく穏やかなお父さんの顔、愛する息子を失って失意に打ちひしがれる顔、遼一の前だけで時おりみせる頼りない顔。
様々な春海の表情を見事に表現して下さる森川さん。特に遼一にすがるような甘えるような一面には思わず胸がきゅんとさせられます。
ヘタレかっこいい春海というキャラクターをとても見事に表現して下さっています。
自分の気持ちを押し隠しながらも、好きな男につくす遼一。側にいたい、自分を見て欲しい、愛して欲しい…
春海への想いが強くなればなるほどに苦しくなっていく気持ちを、ナレーション、モノローグ、セリフとそれぞれ使いわけながら、
鈴木さんが丁寧に表現して下さいました。
切ない気持ちを抱える遼一と、彼に惹かれながらもどこか距離を置く遼一にもどかしさを覚える春海…。すれ違う二人の恋の行方は――。
遼一と春海のそれぞれの気持ちの推移をぜひドラマCDを聞いてお確かめ下さいね!
また、肌を重ねるシーンでは、場面ごとにしっかりと演じ分けをして下さっています。
一度目は、緊張する春海と気持ちを隠してなれた風を装う遼一のどこか切ないシーンで、遼一が最後の逢瀬と決意したシーンでは、
抑えきれない想いに春海を激しく求める姿が涙を誘います。
そして、互いの想いを確認し合った後は幸福感溢れる素敵な場面となっています。特に、遼一は今まで以上に色っぽく、
そしてヘタレかっこいい春海の男っぽい色気が存分に出ていますので、最初と最後の二人の変化にご注目下さい!
また、ガヤ録りでは、カフェ店内、雑踏、バー店内など、様々な場面のガヤを収録しました。
特に、ベチュラ(ハードSMの店)付近や、遼一が通うバー(止まり木)店内の様子のガヤでは、男性キャストの皆さんが生き生きと演じて下さいました(笑)。
こちらも注目してみて下さい。隅々まで楽しめること間違いなしです!
お互いの言葉が足りずすれ違う、切ない恋愛模様が描かれた『恋愛証明書』。
すれ違いや悲しい想いをした分だけ、心が通じあった二人の幸せいっぱいの姿には、聞いている人を幸せな気持ちにさせてくれます。
「素敵なお話だな…」そんな気持ちに浸りつつ、無事本編の収録が終了しました。
購入特典のフリートークでは、森川さんと鈴木さんのお二人で楽しいお話を繰り広げて下さっています。
ほとんどしゃべりっぱなしであったにも関わらず、疲れ知らずなお二人から楽しい話が飛び出します。
作品や演じられたキャラクターについてはもちろん、行きつけのお店について、森川さんの常連になるためのレクチャー(笑)
など、とっても楽しいトークになっておりますので、お楽しみに!
崎谷先生の書かれた切なく甘い物語は、繊細なキャラクターの心理描写を大事にしながら、細部までこだわり、無事収録が終了となりました。
長時間の収録でお疲れにも関わらず、「お疲れ様でしたー」となごやかにスタジオを後にされたキャストの皆さん方。本当にお疲れ様でした!
2月28日発売、『恋愛証明書』。皆さんぜひお楽しみ下さい!!
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