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Recording Report

ご主人様と犬 収録レポート

9月上旬、「ご主人様と犬」の収録に行ってまいりました。本作品はDisc2枚組ということで、2日間に分かれての収録となりました。
収録レポートでは、1日目・2日目それぞれの様子をお届けいたします。

■ 収録1日目
早朝からの収録となった1日目。
次々にスタジオに集まってくるキャストの皆さんは、楽しそうに談笑しながら収録開始を待ちます。
全員が揃ったところで、キャストの皆さんの紹介が行なわれ、原作の鬼塚先生のご挨拶の後、「よろしくお願いします!」
という元気な声で、いよいよ収録がスタートします。

・平 役
 遊佐浩二さん
・鎧王上総 役
 安元洋貴さん

まずはじめに行われるキャラクター設定では、平・上総をはじめ、ホストや女性客など、各キャラクターの声を決定していきます。
数シーンを演じていただいた後、スタッフ全員で話し合いが行なわれます。
平役の遊佐さん。前半は「犬の姿」のモノローグが主になるため、「犬の姿」の平のテストを行います。
遊佐さんには、可愛らしさを意識するあまり、
声のトーンが高くなりすぎないよう注意していただくことになり、上総役の安元さんには、「俺様」な態度を強調してもらうことで、
平への優しさが見える部分とのギャップがしっかり出るよう演じていただくことになりました。
また、キャラクターの設定を詳しく鬼塚先生とお話をされたプロデューサーが、キャストの皆さんへそれぞれの役の性格などを
個別に説明し、作品中のポイントになる部分についての要望が伝えられ、キャラクター設定が終了しました。

物語は、上総が捨て犬だった平を、ゴミ捨て場で見つけるシーンからはじまります。
雨に打たれてびしょ濡れの平を片手ですくい上げ、ポケットに突っ込んで家へと帰る上総。
ぶっきらぼうに低く響く声のトーンには迫力がありますが、平に話しかけるその声の中には優しさが含まれています。
そして、冒頭部分の平の「言葉」(犬の姿の時)はモノローグで進んでいきますが、このモノローグの中には上総が大好き
という感情がめいいっぱい表現されています。
上総だけが大好きで、上総が1番。平の世界は上総を中心に動いています。
真っ直ぐで健気な平が可愛いです。

上総の愛犬、平を演じられる遊佐さん。
作品の中ではモノローグと、人型になった平を演じてくださっています。
モノローグ部分では、平の心情をストレートに表現してくださっています。
遊佐さんの演技を聴いていると、うきうきする様子は平が尻尾を思い切り振っているように、またシュンとした様子は、
耳と尻尾を垂らしている犬の平の姿が浮かんでくるようでした。

一方、平の飼い主、上総を演じられる安元さん。
低く深みのある声は、まさに「俺様上総」!
上総が怒りを表すシーンでは、空気が震えているかのような迫力ある演技を聴かせてくださいました。
また、普段は「俺様」な上総が、一晩で姿を消した平(人間の姿)のことを思い出し、犬の平に話しかけるシーンでは、
普段の姿からは想像できない一面を見せていますので、注目してください。

収録中、一番の盛り上がりを見せたホストクラブのシーンでは、きらびやかな世界をキャストの皆さんに演じていただきました。
テストの際の貫禄のあるホストクラブ代表の演技に全員が大爆笑!(実際のテイクでは渋い代表を演じて下さっています)
和気あいあいと楽しく収録は進んでいきました。
また、女性客一人一人の経歴に合わせ、女性客の雰囲気や口調を微調整するなど、細部にまで拘ったシーンでもあります。

・浅田千晴 役
 平川大輔さん

途中休憩を挟み、ここからは浅田役の平川さんも参加されての収録となります。
先程と同様に、数シーンのテスト収録を行い、キャラクター設定を行なっていきます。
平川さんと一緒に、後半のメインとなる「人間の姿」になった平のテストも合わせて行われました。

言葉を話す「人間の姿」の平に関しては、モノローグよりは声質は高く、台詞の言い回しがつたなくなっています。
ストレートな感情表現はそのままに、人間になってしまった犬のたどたどしい会話の仕方などが素晴らしいです。
そのたどたどしさは、犬から人間の姿になった平そのものです。
遊佐さんの話し方、感情の出し方、全てが「平」で、感動しました!

また、浅田役の平川さんは、落ち着いた声質の中にも優しさを含む声で浅田を演じてくださいました。
鬼塚先生からも一発OKをいただき、そのまま進んでいただくことになりました。
本番でもスムーズな言葉運びと安定した演技で、あっという間に浅田の登場シーンの収録は終了しました。

収録中、「ぐぅぅぅぅーっ」とブースの中からお腹の鳴る音が…。
「あ、すいません、俺です(低音)」と、お腹を押さえて安元さんがこちらを振り返ります。
「大丈夫。おとなしくなってからでいいよ」と、微笑むプロデューサー。
たった今まで上総の俺様っぷりを見事に演じられていたとは思えないほど、礼儀正しい安元さんのお姿が垣間見られました。

収録は順調に進み、遊佐さん・安元さんのお二人以外の収録が終了し、一旦本編の収録を止め、全員でのガヤ取りがはじまります。
一番盛り上がりを見せたのは、「シャンパンタワーのコール」。
キャストの皆さんで、どんなコールにしようかの話し合いがはじまり、その様子が本当に楽しそうでした。
コールが決まったところで、男性キャストの皆さんが大きな声でコールをかけ、それに合わせて女性キャストの皆さんが歓声を上げます。
どんなコールになっているかは、本編をぜひご確認ください。

その後は、遊佐さん・安元さんお二人での収録となります。
人間になった遊佐さんの可愛らしさや、人の形をしていても犬ということで言葉が稚拙だったりと、そんな平の様子が
一番に楽しめるのが、上総の留守中に平が家の中に一人でいるシーンです。
「よいしょっ、よいしょっ」と布団を運んでみたり、チーズにかぶりついてみたり、「頭いいな、俺」と誇らしげに微笑んだり…
仕草や言葉がとても可愛いので、注目してください!

また、二人が肌を重ねるシーンは、そのシーンごとに平と上総の関係と、お互いの心境が大きく違っています。
それぞれのシーンごとに表現されている二人の感情を感じながら、息のあった演技をご堪能いただければと思います。
上総と平、一人と一匹の恋愛はどうなっていくのか?
ぜひお楽しみください!

長い収録のラストとなったのが、鬼塚先生書き下ろしの特典ミニドラマの収録です。
平と上総、守と竟輔はもちろん、本編では出番の少ない浅田と大庭のペアも大活躍しています。
番外編ならではのお話に、役者さんの弾けた演技がプラスされ、スタッフルームは笑い声に包まれました。

一日がかりの収録が終了し、ブースから控え室へと戻られたお2人。
「空気が薄くなって酸欠状態で、目がチカチカしてきました」と笑いながら話をされる安元さんに、「一日がかりだったもんねー」と
にっこり笑う遊佐さん。お疲れにもかかわらず、「お疲れ様でした」と爽やかな笑顔でスタジオを後にされました。


■ 収録2日目

収録2日目。スタジオに入ると、姿勢を正して椅子に腰掛けている杉田さんがいらっしゃいました。そのきりっとした姿に、
竟輔の姿が重なるように見えました。
しばらくすると、守役の岸尾さんがにこやかにスタジオ入りされ、収録がスタートします。

・高城竟輔 役
 杉田智和さん
・安斎守 役
 岸尾だいすけさん

まずは岸尾さんのテスト収録。先生からは、あまり可愛くなりすぎないように、とのことで、いくつかのパターンを聞かせていただきました。
声のトーンに気をつけていただきながら、本番がスタートします。

収録は、先日収録済みの音源を聴きながら、実際に会話をするように進んでいきます。
マイク前には岸尾さんお1人でも、上総達の声を受けながら演技をされる岸尾さんは、他のキャストの皆さんとしっかりと同調して
作品の世界に溶け込み、明るく元気いっぱいな守を演じてくださいました。

お1人のシーンを録り終えると、人間の姿になった竟輔とのシーンの収録に入っていきます。
まずはじめに、岸尾さん同様に、竟輔役の杉田さんのテスト収録が行なわれます。
第一声、「なんだ」に続き、「俺が竟輔だ」「高城竟輔」と淡々とした口調で台詞を口にする杉田さん。一見無感動で無感情にも
聞こえる話し方の中には、頭のよく、行儀の良い、飼い主に忠実な竟輔の面影がしっかりと表現されていました。

突然現れた見知らぬ人物に目を見張る守。そんな守にのしかかる竟輔。
逃れようともがく守を押さえ込み、そのまま強引に身体の関係を求めます。
愛情表現が上手くない竟輔のいきなりの行動に守は…?
守と竟輔。気になる1人と1匹の関係は、ぜひ本編にてご確認ください。

また、特典CDでは2人のやり取りがとても可愛らしいです。
グレートデンな杉田さんの言葉の言い回しは要チェックです。
あっという間にお2人の出演シーンの収録は終了し、にこやかにスタジオを後にされました。

・大庭要 役
 羽多野 渉さん

2日目ラストの収録となったのは、大庭役の羽多野さん。
爽やかに挨拶をしてくださった羽多野さんは早速ブースの中に入られます。
まずはじめに、他のキャストの皆さんの演技を聴いていただき、キャラクターや作品のイメージを感じていただいた後、
キャラクター設定が行なわれます。
羽多野さんの出演シーンは1シーンのみではありますが、全く妥協のない羽多野さんの作品への取り組み方は素晴らしかったです。
キャラクターの性格などについて先生に話を聞かれたり、声のトーンについても、「このラインで大丈夫ですか?」と確認をされる羽多野さん。
「大庭のおおらかな感じが表現できると嬉しいです」という鬼塚先生の言葉を受け、包容力のある大庭を演じてくださいました。
ブースには1人きりの収録となりましたが、スタッフとのやり取りを何度も交え、にぎやかに収録は進んでいきました。
また、本編では出演シーンの少なかった大庭ですが、特典CDでは本編以上に大活躍する大庭と出会えますので、こちらもお楽しみに!

2日間に渡った「ご主人様と犬」の収録も無事終了。
鬼塚先生の描く作品の世界をキャストの皆さんが見事に演じきってくださいました。
10月28日発売、「ご主人様と犬」。
皆さんぜひお楽しみに!

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