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Recording Report

≠ ノットイコール 収録レポート



※本レポートには作品のネタばれが含まれますのでご注意下さい。

『≠(ノットイコール)◆戮亮録に行ってまいりました。

収録当日。キャスト陣が揃ったところで、テスト収録へ。
数シーンを演じて行きながら、それぞれのキャラクターの設定を行います。
果や凉など、前作の声を聞きながらキャラクターを確認していきます。

芦塚凉を演じられる鈴木さん。
高校生らしい溌剌とした雰囲気を持ちつつも、前作に比べ、禁断の関係に苦悩する様が色濃く表現されています。

末続果を演じられる野島さん。
子供(10代半ば)と大人(30代)を演じ分けた前作に比べ、本作では大人バージョンの果がメインになります。
低くゆったりとしたトーンの中ににじみ出る寂しさや色気が何とも素敵です!
メインキャストのお二人とも、イメージどおりということでテストは一発OK。

他キャストの皆さんのキャラクター設定もスムーズにすすみ、すぐさま本番に入ることになりました。

いよいよ本番がスタート。
本作は、前作で気になるところで続く…! となっていた、凉が過去から現代の果の前にタイムスリップして戻ってくるシーンから始まります。
突然自分の前に現れた凉を見て、あの『りょう』が息子の『凉』だと知った時の果の衝撃、苦悩…。
野島さんが演じられる、震える、低く落としたトーンでつむがれる果の心情に、冒頭からぐっと物語にひきこまれます。

前作では表情豊かで躍動感あふれる魅力的な凉を演じて下さった鈴木さん。
今作は、自分との関係を否定する果に傷つきつつも、想いを断ち切れない苦しみが前面に表現されています。
男同士で、親子でも、お互い好き同士ならいいじゃないかと思う気持ちと、
その反面、母親の存在や自分のやったことの罪悪感、社会の倫理観に打ちのめされたり…。
果に関係を否定され、それでも好きだ好きだと自分の想いをぶつけていた凉が、時間が経つにつれ、
父・果の心中を慮り、苦しみながらも果を思いやり、自らの気持ちを断ち切ろうとするのですが……。
凉の必死の懇願や、慟哭、諦め――凉の荒れ狂うような感情を、聞いているこちらが圧倒されるような熱量で演じられる鈴木さん。
時に子供っぽく感じられるほど純粋に、時にドキッとするほど大人の表情を見せて、凉の果への愛情をぶつけられていました。
その演技に思わず胸が震えてしまうことは間違いありません!

果を演じられる野島さんは、前作に比べ、今作では36歳〜38歳の現在のシーンがほとんどだったのですが、
少年時代の不器用さや孤独さの欠片を残しつつ、真実を知って苦悩する「父」の顔が何とも切ないです。
自分の想いを受け入れてくれと迫ってくる凉に対し、父親で年上だからこそ、受け入れてはいけないと苦しむ果。
それでも、本当はやはり「りょう」を愛していて…。
自分の感情を一途にぶつけてくる凉とは違い、静かに、表には出さず、でも許されない想いに煩悶し、
好きな相手から向けられる愛情を受け入れられないと苦しむ――
野島さんの抑えた演技の中に込められた果の心情に、涙がこぼれそうになります。
どうにか踏みとどまろうという想いと、自分を愛してくれるのは凉だけ、自分が愛しているのも凉だけという想い。
果の隠された心のうちを、本当に心の奥底から絞り出すような、聞こえるか聞こえないかギリギリのラインで野島さんが繊細に表現して下さっています。

さて、聞きどころをあげれば全てが聞きどころできりがないのですが、個人的にグッときたシーンをご紹介しますと…。
一つめは、凉がもう一度過去に戻ろうとし、そこを果に見つかる場面。
「自分の息子だったら寝たりしなかった」と静かに言う果と、そんな果の前で「俺のこと好きって言ってくれる果に会いたい」と慟哭する凉。
その表現はまさに静と動でありながら、どちらの悲しみも苦しさも痛いほど感じられるのです。
そして、何といってもクライマックス、裏山で精霊流しを二人で眺める場面です。この場面はもう「聞いて下さい!」の一言です!
近親相姦という関係を扱った作品ということで、色々なとらえ方があると思いますが、ここに行きつくまでに練りに練られた原作の台詞の力と、
キャストのお二人の熱演が素晴らしい場面を作り上げています。

とにかく果と凉、二人の感情のぶつけあいの場面が多い本作。
その演技と演技のぶつかりあいは、聞いているこちらが呼吸をとめて、
野島さんと鈴木さんのお二人の演技に集中させられてしまうほどの緊迫感と圧倒的な迫力に溢れていました。
ブワッと果と凉の気持ちが流れ込んできて、胸が苦しくて仕方なくなるほどの感情のぶつかり合い。
「カット」の声がかかった時には、あまりの切なさにウルウルしつつも、思わずほっと息をついてしまうほど。そんな場面が何度もありました。
CD全編を通してのお二人の熱演に、終始胸が苦しくなることは間違いありません。
果と凉、どちらの気持ちも分かって、やりきれず切なくて「幸せになって!」と叫びたくなってしまうほどです。

愛情の行方。社会の倫理観。何が正しくて何がいけないのか。
池先生がかかれた全ての台詞の一言一言に意味があり、伝えたいことが溢れています。
それら全てを野島さんと鈴木さんのお二人が、熱演で表現して下さっています。
タイトル『≠ ノットイコール』の意味に通じるクライマックスまで、余すことなく原作の世界観を堪能して下さい!

そして、肌を重ねる場面では、これまで凉の愛情を否定してきた果が孤独と寂しさに耐えきれず、
彼の手をとってしまうドラマティックな場面に仕上がっています。
抱き合って、お互いを受け入れて満たされて――。
お互いがお互いを必要として、やっと気持ちが通じたシーンながらも、どこか切ない雰囲気が漂う場面に仕上がっています。
さらに、繋がりあってからは動物のように激しく、そして原作の『= イコール』の果と凉が東京で暮らしている場面では、
ラブラブいちゃいちゃしつつも、やはりどこか背徳感や仄暗い雰囲気が漂う、聞きごたえたっぷりの場面に仕上がっていますので、お楽しみに!

本編終了後、購入特典のフリートークでは、野島さん&鈴木さんが楽しいお話を繰り広げて下さっています。
熱演を終えて「ホッとした」と語られるお二人、作品に対する感想を熱く語って下さいました。
設定やキャラクターの感情のぶつかり合いについて、印象に残っている場面など、原作ファンの方も必聴です!
その他、いけないと分かっていてもやめられないこと、忘れられない恋愛の思い出、子供の頃の思い出など、
とにかく笑いたっぷり、とっても面白い内容になっています! お楽しみに!

原作の濃密度、熱さ、メッセージ、登場人物達の繊細な心理描写など、池先生のかかれた独特の世界観を
音声でもあますところなく描いた本作。こだわりにこだわった収録は、無事終了となりました。
長時間の収録でお疲れにも拘らず、「お疲れ様でしたー」と笑顔でスタジオを後にされたキャストの皆さん。本当にお疲れ様でした!
7月28日発売、『≠ ノットイコール◆戞3Г気鵑爾劼楽しみに!



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