Atis collection

[Atis collection] >> [Recording Report] >> [こどもの瞳]

Recording Report

こどもの瞳 収録レポート

・柏原城太郎 役
 吉野裕行さん
・榎本仁 役
 成田剣さん
・柏原岬 役
 神谷浩史さん
・松井役
 近藤隆さん

9月中旬、「こどもの瞳」の収録に行ってまいりました。

収録当日。スタジオに入って皆さんが揃うのを待っていると、次々にキャストの方々が集まって来られます。
スタジオに集まられたキャストの皆さんは、楽しそうにお話をされながら収録開始を待ちます。
途中、プロデューサーが加わり、作品のテーマやキャラクターについての話し合いがじっくりが行なわれました。
それぞれ難しいキャラクターをどのように表現するのか、皆さん本番に向けて真剣なご様子でした。

収録開始前、キャストの皆さんに原作者の木原先生を紹介するプロデューサー。
「アットホームな感じにしたいです」という木原先生の言葉に、大きく頷かれるキャストの皆さん。
ご挨拶を終えた後、テスト収録が開始され、数シーンを演じていきながら、キャラクターの設定が行なわれます。

ドラマCD版「こどもの瞳」では、木原先生の作品の持つ独特な世界観と難しいキャラクターをどのように表現するのかが
最大の課題であり、テストは今までにないほど時間をかけて行われました。
音だけでキャラクターの表情や動き、雰囲気までを聴く側に伝えられるように、また原作の意図するものをどれだけ伝えられるか、
キャストの皆さんには声のトーンを変えたり、感情の起伏の幅を変化させるなど、数パターンを演じていただきながら、
基本ラインを調整していきます。

岬役を演じられる神谷さん。言葉は荒っぽくガサツなところがあるけれど、子供思いの優しい父親の姿を存分に表現して下さいました。
口は悪いですが、性根は悪くない岬そのものの演技に、先生からもOKをいただき、そのまま進んでいただくことになりました。

仁役を演じられる成田さん。まず大人の仁のシーンでは、感情を抑え気味に演じられたことで、若干年齢があがった部分が
あったため、クールなラインは保ちつつも、まだ30歳という年齢を意識して演じていただくことになりました。
そして6歳の仁は本当に表現が難しく、ディスカッションを重ねながら、仁の声とキャラクター付けを決定していきました。
本編では、テストより若干声のトーンを高くしていただき、子供らしい感情の動きや行動を表現しながらも、
「子供らしさ」を意識しすぎて力みすぎないよう注意していただくことになりました。

城太郎役の吉野さんは、テストの第一声から「かわいい!」とスタッフから声があがるほど、やんちゃな子供らしい
演技をきかせて下さいました。
ご本人は6歳の役ということで「大丈夫でしょうか…」と若干心配そうにされていましたが、イメージ通りの演技に
そのまま進んでいただくことになり、ほっとした表情を浮かべられていました。

物語は、岬の勤め先の自動車修理工場から始まります。
仕事帰りの城太郎と岬のやりとりがとても微笑ましく、思わず笑顔がこぼれます。

岬を演じられる神谷さんは、テンポのいい台詞回しや間合いの取り方が岬の雰囲気にぴったりでした。
怒鳴ったり、笑ったりと基本的にテンションの高いキャラクターの岬を、感情豊かに表現して下さいました。
妻をなくし、苦労しながらも息子と二人、幸せに暮らしている岬。何気ない城太郎との生活のシーンでは、
神谷さんと吉野さんの楽しそうな掛け合いに、思わず家族っていいな…と思わされました。

そんな中、急に現れた、心が6歳の状態の兄・仁に、戸惑ったり、怒ったり、その無邪気さ故の
行動に気持ちを動かされたり…と、岬の感情も大きく揺れ動きます。
岬の揺れ動く感情を丁寧に演じて下さる神谷さん。戸惑いながらも、自分に向けられる仁の無垢で
真摯な感情に心が揺れ、惹かれていく様を声のトーンや話し方を微妙に変えつつ、的確に表現されています。
神谷さんの演じられる岬の感情の動きにご注目下さい。

仁を演じる成田さんは、仁という大変難しいキャラクターを再現するために、繊細な演じ分けが要求されました。
体は大人でありながら、精神が6歳の状態である仁を、わざとらしくなく、かついやらしくない、
また誤解を受けることのないようリスナーの方に捉えてもらうにはどう演じたらいいか。
仁というキャラクターの演技について、真剣に考えてきて下さった成田さん。
収録前には、プロデューサーとその演技プランについて真剣に話しあいをされていました。

仁の一言一言を確認しつつ収録が進んでいきましたが、何しろ(心が)子供ゆえに、泣いたりわめいたり、
癇癪を起こしたりというシーンがたくさん。
その度に高いラインの声で力いっぱい演じて下さいました。
もともと低音ボイスの成田さん、高音での演技が続くことで喉への負担が心配されましたが、
「大丈夫ですよ」と最後まで全力で、無邪気な、めいっぱい感情を表現する仁というキャラクターに
取り組んで下さいました。

城太郎を演じられる吉野さんは、子供ながらも男らしい、一本筋の通った性格の城太郎をとても
いきいきと表現して下さっています。
やんちゃだけれど、心根は優しい城太郎。父一人子一人という家庭環境のためか、とてもしっかりしていて、
正義感が強く、悪いことは悪いと言える、とても素敵な男の子なのですが、そんな城太郎を
吉野さんが更に魅力的に演じて下さいました。
父親である岬の前ではしっかりした息子の姿、そして子供の仁とのやりとりではお兄さんぶったり、
たまにつられて泣いたりと、本当に色んな城太郎の姿を見せて下さっています。

収録中盤、松井役の近藤さんが収録に参加され、テスト収録が行なわれます。
近藤さんには、不良あがりの軽い雰囲気で演じて頂くことになりました。
登場シーンは多くはありませんが、物語のところどころで登場する松井のキャラクターが、ほっと力を抜かせてくれます。

物語中盤、岬と仁の仲を決別させていた一件に関するこれまで知らなかった事実を知り、その上自分に向けられる
仁の無垢で真摯な愛情表現に揺れる岬。
子供らしく無邪気に、でも確かな愛情を全力でぶつける仁の姿がとても愛おしいです。
そしてその愛情を受け入れる岬。
男同士、そして兄弟という関係ではありますが、お互いを想い合う様子はとても微笑ましく、愛情に溢れています。

二人が肌を合わせるシーンは、場面ごとにしっかりと演じ分けをしてくださっています。
無邪気な仁に岬が振り回されたり、紡がれる無邪気な愛の言葉に思わずドキッとしたり、
幸せな気持ちが溢れていたり、どのシーンもそれぞれ丁寧に演じてくださいました。

愛し合う仁と岬、そして城太郎。いびつではありますが、確かに愛し合う幸せな『家族』の姿が、
神谷さん、成田さん、吉野さんの何気ない日常の幸せそうな1シーンから伝わってきます。
そんな3人での生活が続くと思った矢先、物語は急展開をむかえます。
子供の仁が消えてしまった後、岬の仁に対する想いが本当に切ないです!
仁からこれまで全身全霊で愛情を向けられていた岬が、それを急に失ってしまったら…。
神谷さんの震える息や紡ぎだされる台詞が切なく胸をうちます。

そして、大人の仁の岬に対する想い――。
子供の頃の仁とは全く違いますが、岬を愛する気持ちは最初から変わっていません。
6歳の仁とは同一人物とは思えない、成田さんのクールでありながらも、押し殺した感情が見え隠れする
演技にご注目下さい。
本来の状態に戻った仁と岬。
その後の展開はぜひドラマCDでお確かめ下さいね。

難しい役作りに収録時間を大幅にオーバーしての収録は無事終了。
プロデューサーの「本当にお疲れさま! ありがとう!」という言葉に、キャストの皆さんからはほっとした笑顔が溢れました。

そして、購入特典の「神谷さん・成田さんのフリートーク」では、今回の役作りに関してや、
お二人の子供時代のエピソード、理想の家庭像などを語って下さいました。
全力投球だった本編の収録を終えて、若干燃え尽き気味(笑)のお二人でしたが、収録中の様子や、
キャラクターについてなど、ここでしか聴くことが出来ないお話が詰まっています。

内容は、聞いてくださった皆さんのお楽しみなのですが、神谷さんの不思議な(?)子供時代のエピソードや、
成田さんのちょっとHな子供らしい思い出(笑)など、お2人の楽しいトークがたくさん詰まっていますので、
ぜひぜひこちらもお楽しみいただきたいと思います。

木原先生の独特な雰囲気を描き出せるように、こだわりにこだわった収録は、無事終了となりました。
長時間の収録でお疲れにも関わらず、「お疲れ様でした〜」とにこやかにスタジオを後にされたキャストの皆さん方。
本当にお疲れ様でした!
それでは、11月28日発売、「こどもの瞳」。皆さんぜひお楽しみください!!

▲ 上に戻る

Copyright